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ザ・スーパー・ポップ宣言

私の好きなディープソウル2

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MY FAVORITE DEEP SOUL

ディープソウル 200選

私の好きなディープソウル

私の好きなディープソウル2

SOUL FROM THE VAULT・RARE DEEP DYNAMITE

スウィート・ソウル・ベスト10 集計一覧

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【 ディープ偏差値 68

CODY BLACK / THE NIGHT A STAR WAS BORN (Groove City AR 960)'68



60年代から70年代にかけて主にデトロイトで活躍したディープ系歌手のシングル曲。シングルは15枚ほど残してますが、結局アルバムは出さずじまいということで、U.S.BDGにも未掲載という結構マイナーな歌手って感じですね。ただ残された曲には名曲もありマニアには人気の高い歌手みたい。自作のこの曲は、ミディアムテンポのゆったりとした曲。曲調は明るく女性コーラスも入って快活な雰囲気もあります。メロディに派手さは無いけれど全体に出来は良く、特にサビのフレーズはキャッチーで秀逸。かなりこってり・ねっちょりと個性的に歌いまわす唱法は味わい深く魅力的でここが玄人受けする要因かと。

「YOU TUBE」で聴けます。

CHANT PAUL / WHITE CLIFFS OF DOVER (FELSTED 8696)'64



唱法もサム・クック風ならメロディもサム・クックっぽい64年のディープ系ソウル。いや、サム・クック風唱法だからこそメロディもそれっぽく聴こえるのか(笑)。原曲は1942年のVera Lynnのようで、年度や場所を考えると第二次世界大戦の連合国軍のことを歌っているのかも知れませんね。情緒的で甘いメロディは実に心に沁みますが、戦中にもこんないい曲があったんだなと驚かされました。カバーであるCHANT PAUL版の方は効果的な女性ヴォーカル、甘く品の有るストリングス、鳥の鳴き声、エコーのかかった手拍子などを取り入れ原曲よりもずっと情報量が多く楽しめる内容です。ちょっと古めかしい香りも味があっていいですねえ。

「YOU TUBE」で聴けます。

COMMANDS / NO TIME FOR YOU (DYNAMIC 104)'66



66年から67年にかけて活躍したテキサスのグループ「コマンズ」のアーリー・サザンソウル。ほのかにDOO-WOP時代の面影を感じさせる古き良き時代のアメリカって感じの曲ですね。サウンドはキュルンキュルした愛嬌のあるギターの音色が特徴的で、ドゥビドゥビ・コーラスをはじめコーラス陣の絡みも魅力的。そして何よりちょっぴり切ない和み系のメロディが素晴らしいですね。明朗快闊な唱法のリードはその声質もどこか人なつっこい感じが好印象。O'Jaysによるカバーと比べるとリード・ヴォーカルの魅力が際立っていると感じます。

「YOU TUBE」で聴けます。

GEATER DAVIS / FOR YOUR PRECIOUS LOVE (ALBUM VERSION) '71 「Sweet Woman's Love」



Jerry Butler and The Impressionsによる1958年のヒット曲のディープソウル・カバー。Otis Reddingなど多くの歌手によってカバーされているけど、ディープ者なら1971年のGEATER DAVIS版は必聴でしょう。ここで注意が必要なのは『ソウルはシングル盤が基本』という鉄則通りにシングル盤しか聴かないでいると、このGEATER版の真の魅力に気づけないということ。実はGEATER版はシングル版が3分15秒なのに対してアルバム「Sweet Woman's Love」収録版は8分36秒とシングル版の2倍以上の長さなのです。アルバム・バージョンのどこが良いかというと、シングル版では終盤に2回しか聴けなかった悶絶級の絶唱シャウトが10回も堪能できること。情感深く、声質、迫力とも申し分のない実に感動的なディープ・シャウトです。GEATER DAVISのアルバム版が他の多くのカバーと一線を画すのは将にこの一点に尽きると言って良いでしょう。

「YOU TUBE」で聴けます。

GIRLS / THE HURT'S STILL HERE (MEMPHIS 102)'70

THE GIRLS THE HURT'S STILL HERE.jpg

1970年と少し古めの女性サザンソウル。甘茶ソウルというには少し無理があるかも。ザ・ガールズとグループ名義だけどコーラスが入ることは無く、ほとんど女性シンガーのソロ作といった感じ。調べてみると彼女達は「OVATIONS / HAVING A PARTY」でバッキング・ヴォーカルとして歌ったユーラ・ブフォード、マキシン・ジョーンズ、マリー・デイヴィスがメンバーのようです。

曲はウォーキング・テンポの明るい曲調で如何にも南部っぽい暖かみを感じさせる雰囲気。一番の聴き所はストリングスとピアノを導入したサウンドで、かなりポップで洗練された味わい。高気圧に覆われた暖かく乾いた青空を思わせるストリングスは品性があり、要所要所で軽快に鳴り渡るピアノの響きも歯切れがいい。更に少し牧歌的で多幸感に満ちたメロディも秀逸。「心の痛みはまだ残ってるの」と歌う甘酸っぱい感触と、どことなく懐かしい純朴で平和な時の流れを感じさせてくれ、そこが私がこの曲を甘茶と感じる最大のポイントです。

リードはちょっとディープがかってるけど、力の入れ・抜き加減も適度だし声質も暗くもなく特に絶唱タイプという程でもない。これならサザン/ディープ/レディ・ソウルが苦手な人でも聴き易いんじゃないかな。

【 ディープ偏差値 67

HARRISON BROS. / I'LL BE STANDING BY '64 (ABC-Paramount 45-10593)



1960年代に6枚ほどシングルを残したハリソン・ブラザーズの1964年のディープソウル。オリジナルはSoul Stirrers(リードはサムクック)の1962年のゴスペル「God Is Standing By」でJohnnie Taylorが作っている。後にJohnnie Taylor自身やAl Greenなどもカバーしているソウルの古典的名曲と言えるでしょう。ハリソン兄弟版は主語を「私」に替えた替え歌で、「神」という呪縛から解放されたかのように明るく快活で自由な雰囲気の内容になっています。トラック自体も大部明るく元気でポップになっていますが、何と言ってもヴォーカルの溌剌としたディープな歌いっぷりが素晴らしい。塩辛な声質も美味ですね。主語を替えたことで、曲の雰囲気もガラリと変わりゴスペルが上手くディープソウルへ良変換された好例という感じがします。個人的に宗教は大嫌いなので、加齢と共に歌詞に出てくる「神」という言葉への拒否反応が強くなってきた私のような者には実に好都合な曲でもあります。

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FRANKIE GEARING / SPINNING TOP (Beale Street Records 1179)



1970年代に活躍したデトロイトの黒人女性三人組ヴォーカルグループ、Quiet Eleganceのリードヴォーカルだったフランキー・ギアリングのソロ曲。Carl Simsのシングルを出していた南部メンフィスのBeale Street Recordsから出ています。曲はテンポの速いポップでキャッチーなサザンソウル。明るく爽やかで実に快活な印象を受けます。サビは少し暗めだけど、それ以外はかなり明るめかつ肯定的で将に70年代的な明るい未来への憧憬で満ちてますね。Quiet Elegance / After You同様DAN GREERの作品。サウンドもポップだしサザンソウルの入門編的作品としても適当かも。因みにスピニングトップとは(回る)独楽のこと。

「YOU TUBE」で聴けます。

JESSE LANKFORD / WHAT'S A MATTER BABY (Polydor PD 2-14025)78?



ヒューストンの白人歌手JESSE LANKFORDによる1962年のTimi Yuroのヒット曲のカバー。(secondhandsongs.comによると23ものカバーが存在します。)てっきり黒人歌手かと思っていましたが、どうやら白人のようですね。6オクターブの声域を持つ歌手としてヒューストンでは人気があったとのこと。彼の1978年のアルバム「We'll Take Our Last Walk Tonight」にも同曲のクレジットがあることから(プロデュースは同じHUEY P. MEAUX)1978年頃の作品と思われます。曲は明るく晴れ晴れとした女性コーラスを導入しカバーの中でもかなりポップな内容。JESSEのヴォーカルは瑞々しく明朗で、力強く伸び伸びと実に気持ちよさそうに爽快に歌い上げます。6オクターブの声域の持つ余裕からなのか、流石の歌いっぷりで実に魅力的ですね。快活な曲調&唱法は相性バッチリでメロディの出来も良く、聴いていて楽しい気分にさせてくれます。もっと彼の歌声でこうした明るい良曲のカバーを沢山残して欲しかったですね。

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Timi Yuro

FRANKIE NEWSON / TAUNTING LOVE '68 (USA 911)



1968年から数枚のシングルを残しているミシシッピ出身の黒人歌手。元々はWillie Parker名義で1958年からシングルを出していました。68年からは活動の拠点をシカゴに移しましたが結局アルバムは残せなかったようですね。曲はゆったりとしたウォーキングテンポの甘いディープソウル。TAUNTING LOVEというタイトルは あまりポピュラーではないようですが、他人からあざ笑われるような愛とでも訳すのでしょうか、自省的なラブソングという趣き。イントロのトロリとした甘いギターのフレーズは魅力的で要所で使われ効果的。悲しげで優しいスキャット交じりの女性コーラスや品のよい甘いストリングスも情緒的な世界観に華を添えます。リードはサムクック風で真顔で語りかけるような唱法は曲に説得力を持たせている感じ。全体として派手さはないけど、じっくりと向かい合って聴きたい心に沁みる名曲です。

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CODY BLACK / STRANGER THAN A FAIRY-TALE (PAMELA 7454)'62



60年代から70年代にかけて主にデトロイトで活躍したディープ系歌手のシングル曲。コディ・ブラックはTHE NIGHT A STAR WAS BORNで当ブログでは既出です。彼の自作の本曲はデビューシングルということもあり、上記曲とは唱法も声質も大部異なる感じ。年代的にはソウル黎明期の1962年産ということでアレンジは全体的にあっさり味。メロディにも派手さはないけれど上質で品の良さを感じさせるもの。「おとぎ話よりも奇妙」と繰り返す歌詞にはちょっとした夢やロマンも感じさせますね。唱法としてはサムクックの影響を強く感じさせますが味があり、後半に盛り上がる箇所なんかは後のディープソウルの隆盛を予感させます。ソウル黎明期の隠れた名曲ということで。

「YOU TUBE」で聴けます。

J. BLACKFOOT / TAXI '83 「City Slicker」



米南部テネシー州出身で元ソウルチルドレンのディープ歌手、J. BLACKFOOTの1983年のヒット曲。曲名がタクシーということで将にタクシーへの呼びかけるスタイルの曲構成のディープバラード。効果音を交え臨場感のある内容はなかなかドラマチック。メロディの出来も良くかなりキャッチーで、ディープソウルの入門編としてもお勧めできますね。曲は「Johnnie Taylor / Separation Line」や「Luther Ingram / If Loving You Is Wrong」を書いたHomer Banksが作っているのは納得です。これだけの名曲ですが、意外にカバーは少ないようで見つかったのは下記の3曲で出来もいまいち。尚、P-Vineからの編集盤ではアルバムタイトルになっていますが、ジャケは何故か渋谷駅前のスクランブル交差点のアメリカ仕様なのが面白い。

「YOU TUBE」で聴けます。

Bryan Ferry / TAXI

Sir Charles Jones / TAXI

ANNE LE SEAR / TAKE HIM BACK

Charles Allen Music / We Got Love (EJA RECORDS 333)'76



Bar-Kaysでトランペットを吹いていたチャールズ・アレンの1976年のシングル曲。ソロとして3枚のシングルを出していて内もう一枚は本曲の再演盤で「Charles Allen / We've Got Love (PART1.2) (GREEDY RECORDS G-113)'77」として出ています。曲は軽快なピアノが映えるアップテンポのディープソウル。明るく爽やかな曲調でディープが苦手な人でも比較的聴きやすそう。メロディも良質で歯切れのよいコーラスも効いてますが、何といっても全編に流れる軽快なピアノの奏でるフレーズがすこし切なくキャッチーで良い。曲の出来の良さ故か1977年に再演盤が出る訳ですが、こちらはすこしテンポを落としたディープ・ミディアム。ストリングスを大幅に導入し、かなり華やかになりフィリー風に仕上がってます。こちらはこちらで十分魅力的で出来は甲乙つけ難い感じですが、個人的には純朴で切ないピアノの響きが魅力的な前者に軍配をあげたい。みなさんはどちらがお好きでしょうか。

「YOU TUBE」で聴けます。(EJA盤)

Charles Allen / We've Got Love PARTⅠ(GREEDY盤)

Charles Allen / We've Got Love PARTⅡ(GREEDY盤)

MOSES DILLARD AND TEX-TOWN DISPLAY / OUR LOVE IS TRUE (CURTOM 1958)'71



当ブログでは若さ弾けるヤングソウル「MOSES DILLARD & MARTHA STARR / CHEATING,TEASING AND MISLEADING '72(SHOUT 248)」を既に紹介済みのモーゼス・ディラード。この71年のシングルでは甘く深い絶唱を聞かせてくれます。

シタールの鳴り響くイントロが秀逸で、何とも物悲しい哀愁ムードを漂わせています。これぞ70年代ソウルの必殺技って感じ!そしていきなりサビの1フレーズを入れ、いったん小休止しすぐ再開するという憎い演出。この複雑な構成はセンス良過ぎでしょう。リードは延々泣き節でその感情の昂ぶりが聴いてるこちらにビンビン伝わってきて良い。メロディも最初から最後までどこをとっても秀逸だし、ストリングスを交えた温かみと品のあるサウンドも高音から低音まで様々な音域で聴き手を魅了します。作曲、プロデュース、歌唱とモーゼス・ディラードの音楽家としての素晴らしい才能を見せつけてくれる作品です。

「YOU TUBE」で聴けます。itunesなんかで安く簡単に買えるみたいですね。

【 ディープ偏差値 66

BOBBY WOMACK / GOT TO BE WITH YOU TONIGHT 「SO MANY RIVERS」'85



1950年代から活躍していたソウルの大御所ボビー・ウーマックの85年の通算17枚目のソロアルバム収録曲。ディープソウル系はスウィートソウルものと違って年代を問わず輝きを持った曲が多いのがイイね。ボビーもこのアルバムの時点で41歳のはずだけど声質、歌唱、曲の質と衰えるどころか益々磨きがかかっている感じ。曲は洗練された雰囲気のピアノを主体とした簡素なバラードだけど、大仰なメロディに負けずと盛り上げるボビーの劇的な唱法に痺れます。雄たけびなどを交え情感たっぷりと将に魂を込めて全力で歌っている感じ。やっぱりソウルはこうでなくっちゃね。間奏のサックスもいい雰囲気。

「YOU TUBE」で聴けます。

MARVIN SIMS / DREAM A DREAM '72 (MERCURY 73288)

marvin_sims dream_a_dream.jpg

60年代中期からMARVIN L. SIMSの名前で活躍していたシカゴのディープ・シンガー、マービン・シムズの甘めのサザン・ソウル。まあスウィートソウルと言ってもおかしくない内容ですね。ゆったりとしたリズムに淡く爽やかなサウンド。「夢を夢見て」というタイトル通り、メロディも多幸感に満ちた甘いもの。声質はディープだけど優しく歌い上げられ、かなり聴き易い内容です。展開が少し単調なのが玉に瑕。

「YOU TUBE」で聴けます。

【 ディープ偏差値 65

Quiet Elegance / After You (HI 5N-2313)'76



U.S.BDG #364掲載の1970年代に活躍した黒人女性三人組ヴォーカルグループの1976年のディープソウル。デトロイトのグループだけど、メンフィス録音でハイ・レコードからのシングル曲です。従って南部臭の漂うサザン風な空気感が特徴的で、暖かみと平和でのんびりした雰囲気が和める内容。作曲はDAN GREERですこし感傷的で物悲しい側面もあるけど、全体的に明るく快活かつキャッチーなメロディが素晴らしい。リードのFrankie Gearingの溌剌とした歌も魅力的だけど、それを盛り立てるバックの厚いコーラスも実に効果的で華がありますね。全体的にポップな仕上がりなのでサザンソウルの入門編としてもいい感じ。同じDAN GREER作でリードのFrankie Gearingのソロ作品Spinning Topも素晴らしい。

「YOU TUBE」で聴けます。

IDEALS / TELL HER I APOLOGIZE (ST. LAWRENCE 1020)'66



50年代末期からDOO-WOPグループとして活躍していたシカゴのグループの晩年のシングル曲。かつてはMajor Lanceも在籍してたみたい。近年シングルを寄せ集めたCDも出てる。66年のこの曲はバックもしっかり付いたソウル仕立てのディープ風バラード。どこか郷愁を誘う甘く情感深い良く出来たメロディが秀逸で、それをリードがしっとり、こってりと深く歌い込む。時折ファルセットを交えたりと変幻自在の唱法は見事で声質も魅力的。特に1分26秒から「I'M NOT USED TO~」と大きく譜面から外れて歌う箇所は鳥肌もの。全体的に感じる純朴で質素ですこし物悲しい雰囲気も素晴らしいですね。かつて隆盛を極めたドゥーワップの晩年、ソウルへの以降期のこの時期にはこうした隠れた名曲がもっと沢山眠っているのかも。

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FIESTAS / I CAN'T SHAKE YOUR LOVE (CAN'T SHAKE YOU LOOSE) (RESPECT 2509)'75

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甘茶ソウル百科事典P.80掲載。古くはDOO-WOPの時代から活躍していたU.S.BDG#346のFIESTAの改名前のシングル。STAX傘下のレーベルからのシングルのようで、如何にも南部的雰囲気の漂う曲です。波の音や小鳥の囀りといったおおらかな自然を感じさせる擬音を散りばめ、のんびりと平和で牧歌的な曲調で進行。なだらかで美しい曲線を描くメロディラインに、リードの歌声も無理なく伸び伸びとあくまで自然体ですね。前半の曲調だけだと自然讃歌かと聴き間違いそうな内容だけれど、サビの盛り上がりに仄かな愛の切なさを感じさせるのです。

「YOU TUBE」で聴けます。

FREDERICK KNIGHT / I BETCHA DIDN'T KNOW THAT LP(JUANA 200000)'77



南部で活躍したシンガーソングライター、フレドリック・ナイトのアルバム「KNIGHT KAP」収録曲。なのでジャンル的にはサザンソウルということになりますが、ファルセットで甘く優しく歌い上げる内容から甘茶ソウルと言っても問題ないでしょう。この曲はSAM DEESとの共作でもあり、そのメロディラインは絶妙な美しさ。特に後半でタイトル部分を繰り返す箇所は、憂いを帯びた雰囲気のなかにも仄かに希望の光が指してくる感じが胸を締め付けます。更に甘くしっぽりとしたサウンドをバックに悲しげな遠吠えで終わっていくエンディングの演出も見事。

「YOU TUBE」で聴けます。なお、シングル・バージョンやKC and the Sunshine Bandによるカバーもありますが、出来が悪いのでスルー推奨です。

JAMES BROWN & THE FAMOUS FLAMES / TRY ME (ALBUM VERSION) LP(KING 851)'63



ファンキー・ソウルの大御所ジェイムズ・ブラウンの58年のシングルヒットを63年のアルバム「PRISONER OF LOVE」に別アレンジで収録したもの。ノリノリのJBもいいけれど、初期の頃こうしたサザン風味の甘いバラードもいいもんですね。冒頭から泣きの入った歌声を聴かせてくれますが、こうして改めてバラードものを聴くとその声質にも大いに魅力があることが分かります。また、この「PRISONER OF LOVE」アルバムバージョンはシングル版と違ってバックに甘いストリングスが入っているので格段に良くなっているのです。

「YOU TUBE」で聴けます。


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